流れ雲

繰り返しと積み重ねの過ぎ去る日々に、小さな希望と少しの刺激で、今を楽しくこれからも楽しく、神戸発信

f:id:campbll3:20150106172609j:plain

pass into history
歴史・履歴への許可証

昨日という日は歴史、
明日という日はミステリー、
今日という日はプレゼント(贈り物)


あの世でのことづけ(民話)

むかしむかし、ある山奥のお寺で、
一人の若いお坊さんが修行をしていました。
お坊さんは何日も食事をせずに、
だまって心の中でお経をとなえつづけていました。
そんなある日の事、お坊さんの体が
とつぜん動かなくなって、
息が止まってしまいました。
お坊さんのたましいは体からはなれて、
フワフワと空中にただよいはじめたのです。
ひろいお寺の境内(けいだい)をただよって、
木の枝で休んだり、風にふかれて
林の中に入ったりしていると、
むこうから年をとったお坊さんのたましいが
やってきました。
年をとったお坊さんのたましいは、
ニコニコした顔で、
「どうじゃ。わしについてこぬか。
あの世を案内してやるぞ」と、いって、
若いお坊さんのたましいを、
あの世見物につれていってくれたのです。
あの世の広場を見ていると、
重い石を運ばされたり、
ウシにされたり、オニに追いかけられて
ムチでたたかれている人たちがたくさんいました。
そこへ、こわそうな身なりをした人や、
白い衣を着たやさしい顔の人など、
いろいろな姿の人たちが通りかかりました。
「おっほほ。めずらしいものに出会ったな。
あの一行はな、こっちの世へきて、
新しく神さまになった人たちじゃ。
いくさの神もおるし。学問の神もおる。
うらみの神、たたりの神、しあわせの神、
病の神、いろいろな神がおる」
年をとったお坊さんのたましいが、
ていねいに教えてくれました。
しばらくすると、おじいさんたちの一行が
通りかかりました。すると、
その人たちが近よってきて、
「わしは谷川村の善兵衛(ぜんべえ)です。
元気でいるから心配するなと、
ぜひ、つたえてくだされ」
「わしは大沼村の平助(へいすけ)です。
秋になったら大好物のカキをそなえてくれと、
つたえてくだされ。たのみますよ」などと、
たくさんのことづけをたのまれました。
若いお坊さんのたましいは、それをきいて
うなずいていました。
「ずいぶんとたのまれたな。
このまま連れて行こうかと思ったが、
たのまれた以上、
ちゃんとつたえてやらなければならんな」
年をとったお坊さんのたましいは、
不思議な事をいいました。そして、
「わしは用事があるから、先に帰りなさい。
そこが近道じゃ。どこまでもどこまでも、
まっすぐいけばよい」と、
帰りの道を教えてくれました。
まっ暗な岩穴の中を、たましいが
フワフワ飛んでいくと、いつのまにか
若いお坊さんのからだにすいこまれていました。
若いお坊さんは息をふきかえして、
ふたたびこの世に生きかえったのです。
息が止まってから、なんと
十三日がたっていました。
息をふきかえした若いお坊さんは、
それからしばらくすると、
あの世でたのまれたことづけをつたえるために、
あちこちの村々をたずね歩いたという事です。

おしまい


若者に恋をした魔女 後編




幸せがつづいても、不幸になるとは言えない
 不幸がつづいても、幸せが来るとは限らない





P R 

f:id:campbll3:20141216205502j:plain
 
簡単ラクラク・甦る輝き!!です。
汚れ取り、艶出し、撥水性の 
3つそろったお手入れ剤です 
カラ拭き後の ツルツル滑る、
効果くを体感して下さい !!